1998年3月分 TopPage 日記目次 [local TopPage 日記目次]


-5-どこが一番使いやすい?国内の本が買えるWebショップ比較 [3/30]

INTERNET Watchの特集では、紀伊國屋書店、クロネコヤマトのブックサービス、旭屋書店が、「おすすめベストショップ3」との評価でした。

丸善と図書館流通センター(TRC)は一歩及ばなかったのですが、本をほとんど買わない私は、「新刊検索」にはこの2社を使っています。入会金・年会費が無料、データが充実している、ネットワークのスピードが現時点では速い、実際に本を購入しないで検索だけを使う者に親切、などの理由です。簡単な内容紹介が読めるのでTRCが一番のお勧めです。検索の手引きが充実すると文句がないのですが、すべてのWebショップは、この辺への心配りが全く不足しています。

-4-津金幹彦さん(東海大学医療技術短期大学図書館)と語り合う会 [3/28]

日 時:1998年3月28日(土) PM2:30〜5:00
会 場:鶴見大学図書館3階会議室
テーマ:津金幹彦さんと語り合う
2次会:福欄菜館 PM5:30〜8:30
主 催:大学図書館問題研究会神奈川支部

東海大学図書館の機構改革を中心にお話しいただきました。そこから派生して、図書館員の専門性の問題、PRの稚拙さの問題、教職員との協力の不足、育成した職員の配転問題など、1時間半に及ぶ討論が交わされました。施設・設備の整備に比べて、管理職、ベテラン職員も対象にした人材強化の必要性を痛感しました。

参考文献リスト

津金幹彦. 司書が夢を語るとき. かながわ:大図研神奈川支部会報. 46 p.9-11 (1998.1)

津金幹彦. 手漉き和紙の文化(図書館員のためのステップアップ専門講座-2-). 図書館雑誌. 91(6) p.478-480 (1997.6)

津金幹彦. 和装本修復技術とその周辺. 看護図書館協議会会報. 6(4) p.17-20 (1997.3)

津金幹彦. 大学図書館設備論外伝. 看護図書館協議会会報. 6(2) p.20-22 (1996.9) 内容:I.図書館現場の諸問題、(1)自己中心主義の横行、(2)公衆道徳の欠如、II.図書館資料か設備か

津金幹彦. 図書館と再販制度. 看護図書館協議会会報. 6(1) p.19-20 (1996.6)

津金幹彦. 文献複写について. 看護図書館協議会会報. 5(2) p.8-9 (1995.9)

津金幹彦. 大学図書館設備論 III. 看護と情報. 3 p.32-42 (1996)

津金幹彦. 大学図書館設備論 II. 看護と情報. 2 p.74-82 (1995)

津金幹彦. 大学図書館設備論. 看護と情報. 1 p.33-40 (1994)

津金幹彦. 図書館利用者の原点を探る--利用指導の一視点から. 短期大学図書館研究. 16 p.75-79 (1996)

津金幹彦. 図書選書の周辺(特集:収集に関する問題). 短期大学図書館研究. 9 p.1-29 (1989.4)

津金幹彦. 手漉和紙と古典籍. 東海大学短期大学紀要. 22 p.13-23 (1988)

津金幹彦. 古典籍目録(図書)の要件. 大学図書館研究. 30 p.76-81 (1987.5)

津金幹彦. 個人文庫と図書館. 日本古書通信. 51(11) p.2-3 (1986.11)

図書館資料の構築--司書と図書の接点を訪ねて:津金幹彦[紹介]. LISN. 45 p.74 (1985.12)

曽根由紀子. 図書館資料の構築--司書と図書の接点を訪ねて:津金幹彦[紹介]. 情報管理. 28(9) p.803 (1985.9)

津金幹彦. 図書館資料の構築--司書と図書の接点を訪ねて--. 東海大学出版会, 1985.9 274,30p. 内容:古書業界点描、尊経閣文庫と古典籍の複製、個人文庫の収集と整理、出版流通と図書館、図書館資料の収集、図書館資料の保存と対策、私立大学図書館協会の現状と問題点、個人文庫一覧。序論:司書が一冊の本を手にした時、なにをなすべきかが、本書の発想の原点である。従って本書は「実践図書館論」である。しかし本書は、目前の図書館業務に足をとられたものではなく、将来の展望をふまえつつ、関連業界との接点に焦点をしぼり、図書館資料の保存と収集について考察したものである。…(中略)…問題の提起だけで、解決策を見出してはいない。ここに至ってもなお、出発点に立っているとの感が強い。多くの司書が同じスタートラインに立って、これらの問題と取り組んでもらえるならば、本書の目的も半分は達せられたと信ずる」

津金幹彦. 東海大学図書館--印刷カード導入の条件--(特集:目録カードの作成--特に外部サービスを利用して). 薬学図書館. 22(4) p.176-204 (1978.5)

津金幹彦;松村恭二;中津川平伍. コンピュータによる雑誌目録の作成と問題点--東海大学図書館の事例--. 私立大学図書館協会会報. 69 P.48-52 (1977.12)

津金幹彦. 雑誌目録(冊子体)の作成について--自館[東海大学中央図書館]の作成経験から--. 私立大学図書館協会会報. 58 p.30-34 (1972.8) 


-3-エルゼビアとクルーワーの合併が実質的に破棄

Wall Street Journal. 1998.3.10 [平山さんからの情報提供]

March 9, 1998
Reed Elsevier, Wolters Kluwer Halt
Merger, Blaming Regulatory Hurdles
An INTERACTIVE JOURNAL News Roundup

Anglo-Dutch group Reed Elsevier PLC and Dutch publishing giant Wolters
Kluwer NV Monday said regulatory hurdles have forced them to cancel plans
to merge into the world's largest electronic publishing company.

The deal, which would have involved about $8.8 billion in stock, was
struck last October. The two companies said by making the changes needed
to receive regulatory authority approval and protect its shareholders, the
merger would become unattractive for Reed International PLC and Elsevier
NV shareholders.

Press reports suggested last month that the European Commission, which was
probing the planned merger, may have required the companies to sell
overlapping businesses or to limit the expansion of Lexis-Nexis, the giant
U.S. database which Reed Elsevier acquired in 1994 for $1.5 billion.

The companies said no problems were found during the due diligence period,
during which companies exchange financial information. Reed International
and Elsevier are due to release their preliminary 1997 earnings Thursday,
while Wolters is scheduled to release its results Friday.

Reed Elsevier, a United Kingdom-based company jointly owned by Reed
International and Elsevier, is strong in science and business information
in the U.S., while Wolters Kluwer is dominant in legal publishing and has
a presence in 25 countries, including most of those in Europe.

The new company, Elsevier Wolters Kluwer, was to have had a strong
presence in North America, Europe and Asia with trade journals and
electronic information. Its 1996 revenue would have been about $6.6
billion.

Share prices of Elsevier tumbled nearly 10% Monday in trading in Amsterdam
on news that the merger had been abandoned while Wolters shares edged down
1%. Reed International shares fell 8.4% in London trading.

Reed and Elsevier merged in 1993 to create Reed Elsevier, but their shares
still trade separately.

Reed Elsevier, already the world's largest publisher of academic and trade
journals, has been making a push into the U.S., hoping to build its
electronic-publishing offerings.

Wolters Kluwer owns a U.S. tax database, called CCH, and the Carl Link
Verlag Group German publishing business.

The deal with Wolters Kluwer would have given Reed Elsevier added bulk to
compete in a field of increasingly large players scrambling to build
information storehouses -- from Canada's Thomson Corp. and Britain's
Reuters Group PLC to Times Mirror Co. and Dow Jones & Co, publisher of The
Wall Street Journal Interactive Edition.

Last June, Reed announced plans to buy Chilton Co., which publishes 39
U.S. trade magazines, from Walt Disney Co. for $447 million. It plans to
combine the magazines with its existing trade-magazine group, Cahner's
Publishing Co., to build a library of about 130 journals worldwide.

Elsevier tried unsuccessfully to take over Kluwer in a hostile bid in
1987. Kluwer was rescued by fellow Dutch publisher Wolters Samsom Groep
NV, forcing Elsevier to look for a merger partner in London-based Reed
International.

Reed Elsevier is in the middle of selling its IPC Magazine group to
British venture-capital company Cinven Group for about $1.41 billion. 


-2-海外の出版事情--英米の学術出版を中心に-- [2/27]

UPS社長 斎藤純生(UPSは、洋書取次、ストッキストで直販はしない)
1998年2月27日 中央大学駿河台記念館
主催:出版労連洋書問題研究会、大学図書館問題研究会

  [詳細にメモを取ってきたのですがまとめる時間がありませんでした]

日本経済の困難な状況、ボーダレス化、グローバル化、予測を越える景気動向

1.欧米学術出版社の実状

欧米の出版市場規模(1996)

2.出版情報メディア電子出版と将来

3.日本における流通の実態(インターネット)

4.外国書輸入販売を廻る局面(専門図書館への対応) 


-1-今月の文献

■2■わかりやすく著作権の基礎を理解できる最適本

岡本薫(文化庁国際著作権室長). 社会教育関係者のためのマルチメディア時代の著作権:「人権」を守るために. 全日本社会教育連合会. 1997.9, 139p. ISBN:4-7937-0103-5

憲法で保証される様々な「人権」の一つに憲法第29条「財産権」がある。そこで規定される「法律」の一つが「著作権法」である。「著作権」は、思想・信条・良心の自由、表現の自由、生存権、勤労する権利、教育を受ける権利などと並ぶ、「人権」のひとつである。

図:「著作権」とういうことばの意味・範囲
copyright.gif

第一章 避けて通れなくなった著作権

第二章 著作権とは何か? 第三章 「著作者の権利」としての「著作権」 第四章 「伝達者の権利」である「著作隣接権」 第五章 「著作権法」の中の「土地収用法」 第六章 マルチメディアと著作権 第七章 社会教育と著作権 第八章 「国際政治」に巻き込まれた著作権 ■1■情報社会をハイレベルに理解するための本

中田誠. 情報社会の病理学. 砂書房, 1997.12, 223p.

第一章 情報社会に関する古い地図

第二章 情報社会は本当に存在するのか
“『場所としての図書館が持つ意味はけっして電子図書館で代用できないものである。アドバイザーとしての司書の存在も重要だが、それに加えて場所や建物のもつ雰囲気といったものも本当はたいへん重要な意味をもつのである。高い天井、壮大な玄関、アーチ、円柱、大理石、こういったものも含めて成立する場所としての図書館の雰囲気(そこには、忠誠、愛情、安全、興奮、畏敬といった独特の感情も含まれる)は、「一貫性にかけた目まぐるしく変わる世界」にあっては、一層、人々にとって電子図書館ではけっして体験することのできない意味を提供しているのである』[バーゾル「電子図書館の神話」邦訳p.90-92より引用]日本の学校や大学にはこのような立派な雰囲気はあまりないけれど、やはりそこに直接出かけなければ体験できない意味があることも確かである” [本書 p.53-54より]
第三章 情報社会論とモノの神話 第四章 コンピュータは人間を賢くしない  ★ 第五章 情報社会と現実感 第六章 情報社会における人間観 第七章 人間中心の情報社会論と全体知 第八章 人間中心の情報社会論と「意味の生産力」 “人生の意味はコンピュータで分析できないし、感動はデータベースに蓄積できない。ともかく、日本の古典なり西洋の古典なりを読んで、人間について、人間の生きるという意味について、人間の知恵のありかたについてもう一度深く考えてみよう、情報社会論について考えるのはその後の話だというのが、この本で筆者が強くいいたかったことなのである。”[結びにかえて p.232-33より]


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